セビリア近郊のカルモナでバカンス
振り返ってみれば、ここが旅のハイライトだった。
天正遣欧少年使節や支倉常長らもこの城(パラドール デ カルモナ)に泊まったらしい。王城というより、領主の館というイメージ。もともと王が狩猟用に建てたそうだ。丘のてっぺんにあり、眺めがすばらしい。周囲はのどかで、朝はにわとりのコケコッコーの声で起こされる。
庭にあるプールで、時折体を冷やしながら、デッキチェアでのんびり読書をするのが、ヨーロッパ流バカンスの過ごし方だろう。パティオでお茶したり、雰囲気のあるbarでお酒を楽しんだりもしてみたい。
なのに、たった一泊、遅くに寝に帰って、朝は慌ただしく出発する。合間にパチパチ記念写真を撮る、という、とても日本人らしい利用法のままで終わった。